著者
鳥塚 裕喜 萩原 将文
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.956-963, 2020-12-15 (Released:2020-12-15)
参考文献数
26
被引用文献数
1

本論文では,効果素材を付加した対話型漫画生成支援システムを提案する.提案システムでは,ストーリー性のある短いテキストとその話題に関連する画像を入力として,対話形式で漫画を生成する.一度漫画を生成した後に,ユーザーは満足のいかないコマを選択し,そのコマだけを再生成することができる対話型のシステムとなっている.また,選択したコマの中でも特に背景だけ,キャラクターだけ,吹き出しだけ,描き文字・漫符だけなどのように,より細かい単位での再生成も可能となっている.これにより,ユーザーの満足度が高い漫画を,素早く生成することができる.さらに,描き文字・漫符と効果線などの効果素材の利用も導入されている.このようにして,より漫画らしい表現が可能となり,文書に比べてより効果的な情報伝達手段となっている.評価実験により,対話型の再生成による効果,および描き文字・漫符,効果線の導入の有用性が確認されている.