著者
鳥塚 通弘
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究に対して同意能力がある統合失調症患者11名、および本研究の趣旨に賛同する健常対照者12名から参加の同意を得た。同意を得た全例の上腕内側部から皮膚生検を行い、皮膚線維芽細胞を培養し、保存した。このうち4名の線維芽細胞にエピソーマルプラスミドベクターを用いた方法でiPS細胞を樹立し、保存した。そのうち、患者・健常者各1名のサンプルを用いて解析した。iPS細胞の多能性細胞マーカーの発現や、神経幹細胞への分化誘導性に差は認めなかった。いずれのサンプルから誘導したニューロンも、数カ月の培養の後に電気生理学的解析を行うと、活動電位を連発する成熟したニューロンが得られた。