- 著者
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塚越 優介
澤田 友里
蜂巣 克昌
笠原 礼光
鶴巻 寛朗
矢冨 正清
櫻井 麗子
砂長 則明
前野 敏孝
久田 剛志
- 出版者
- 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
- 雑誌
- 気管支学 (ISSN:02872137)
- 巻号頁・発行日
- vol.41, no.2, pp.160-163, 2019-03-25 (Released:2019-04-03)
- 参考文献数
- 10
背景.気管気管支アミロイドーシスは稀な疾患であるが,全身疾患との併存例も報告されている.症例.58歳,女性.線維筋痛症,全身性強皮症,シェーグレン症候群について通院中に慢性咳嗽を生じ,当科を受診した.胸部単純CT検査で,左B3,左B8,および右B7中枢側に限局した石灰化を伴う気管支壁肥厚と狭窄を認めた.経気管支鏡的気管支生検を施行したところ,病変部にALアミロイド沈着を認め,気管気管支アミロイドーシスと診断された.医学中央雑誌による検索では,報告例の約17%に何らかの全身疾患が合併しており,その中でもシェーグレン症候群の合併例が多かった.結論.気管気管支アミロイドーシスの病態に,全身疾患が間接的に関与する可能性がある.