著者
鷲野 宏治 中山 弘隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.253, pp.1-6, 2002-07-19

実際の工学設計の問題では目的関数が設計変数の陽な関数として表すことができず,設計変数の値を与えたとき,適当な解析(構造解析,流体解析など)あるいはシミュレーションによって初めて目的関数の値が求まることが多い.このような目的関数を本論文ではブラックボックス目的関数と呼ぶ.通常,解析等のシミュレーションによってプラックボックス目的関数f(x)の値を求めるには多大の時間を要するため,多くの目的関数評価回数を要する従来の最適化手法をそのまま用いれば,解を得るまでに膨大な時間を要することになる.そこで,本論文ではいくつかのサンプル点から関数fの形を近似させ,近似された目的関数に対して最適化を行うことにより最適解を予測するという繰り返しによって解を求めるという方法について論ずる.以下,目的関数の近似には近年注目を浴びているサポートベクターマシンを用い,近似目的関数に対する最適化には遺伝アルゴリズムを用いた手法を紹介する.