- 著者
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柴田 近
鹿郷 昌之
田中 直樹
- 出版者
- 東北大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011
意識下成犬において寒冷受容体(TRPA1)刺激剤のallyl isothiocyanate (AITC)の結腸内投与は結腸運動を亢進させ排便を誘発した。このようなAITCの効果は、ムスカリン, ニコチン, 5-HT3, TRPA1の各受容体拮抗薬の存在下で抑制され、TRPV1拮抗剤の存在下では影響を受けなかった。結腸壁を切離・吻合、または外来性神経を切離するとAITCの結腸運動亢進、排便誘発効果が減弱した。これらは、AITCが結腸知覚神経末端のTRPA1に作用し、アセチルコリン、5-HT3を介して結腸運動を亢進させ排便を誘発するが、その作用には外来性神経と壁在神経が重要なことを示唆していた。