著者
菊池 聡 吉田 剛 佐藤 隆二 根岸 直人 半田 有広 麦倉 秀明 木野本 真沙江
出版者
栃木県農業試験場
雑誌
栃木県農業試験場研究報告 (ISSN:03889270)
巻号頁・発行日
no.78, pp.53-58, 2018-03

ホウレンソウ,ブロッコリー栽培で放射性セシウムの吸収移行抑制を図るため,圃場に加里,ゼオライトや大谷石を投入してその効果を検討した。しかし対照の加里慣行施用区を含め,全ての処理区で植物体の放射性セシウムは不検出またはごく微量が検出されたのみであり、効果は判然としなかった。自家製堆肥や腐葉土を使用せずトマトの2次育苗を行うため,50穴セルトレイによる2次育苗を試みたところ,培養土は市販の「げんきくんセル100」を使用し,塩化カルシウム,第1燐酸カリおよび硝酸カリウムを配合した底面給水養液を使用することで,伸長を抑制することができた。放射性セシウム汚染堆肥を圃場へ投入した場合の吸収移行を検討したが,ニラおよびトマトへの吸収移行は認められなかった。