著者
黒田 浩之 沢田 史子 満岡 周士 藤原 民雄 大薮 多可志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.300, pp.11-16, 2004-09-09
参考文献数
6
被引用文献数
2

オフィス空間において,植物を設置することにより癒しや空気汚染軽減など様々な恩恵を人間は享受している.その他に微量ではあるが二酸化炭素の吸収が挙げられる.本研究においては,実験チャンバーを用いて植物の二酸化炭素吸収効果を調べた.さらに,オフィス空間に実際に植物を設置しその効果を調べた.無人時においては,ある程度の二酸化炭素を吸収するものの,在室者により排気される呼気を吸収するにはかなりの植物鉢を設置する必要があるとの結論が得られた.本研究においては,二酸化炭素濃度の変化特性より,植物の吸収効果を評価する手法を提案し,ポピュラーな10種類の室内植物の評価を行った.最も高い能力を有していたのは,ポトスと青ワーネッキーであることが判明した.二酸化炭素吸収効果は,屋外のみならず,室内,とりわけオフィス環境において有効であると思われる.