著者
青山 幸二 齋藤 晴文
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.15-22, 2022-01-31 (Released:2022-03-25)
参考文献数
31

室間共同試験で妥当性を確認した公定分析法を用いて,2014~2019年度に日本で流通した飼料中のゼアラレノンおよびその代謝物(ゼアララノン,ゼアラレノールおよびゼアララノール)の汚染実態を調査した.とうもろこし121検体,大豆油かす62検体および配合飼料205検体を調査した結果,90 %以上の試料からゼアラレノンが検出された.ゼアララノールはいずれの試料からも検出されなかった.β-ゼアラレノールはゼアラレノン代謝物の中で最も検出率が高かった.また,原料によりゼアラレノン濃度に対するゼアラレノン代謝物濃度の割合が異なることが示唆された.