- 著者
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Barcus Faith Nobuko
- 出版者
- 昭和女子大学
- 雑誌
- 昭和女子大学女性文化研究所紀要 (ISSN:09160957)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, pp.101-122, 2006-03-31
特別寄稿:女性史としての彼女の物語シリーズ第1回第二次世界大戦が日本とアメリカの女性たちの発展に与えた影響第二次世界大戦が日米両国の女性の発展につながった事は、否定できない。いや、戦争がカタリスト(触媒)になって「天命」をもたらしたともいえよう。マイケル・バローニ氏は、Our Country, Shaping of Americaに言う。「The year 1947 was a hinge in American history, a time in which the country changed quite markedly from one thing into another.」(c.1990, p.197)彼の言葉は、日本にも当てはまるのではないか。1947年の日本は敗戦後の焼け野原から立ち上がり、男女同権、女性参政権、デモクラシーなど目の回るように新しい思想が次々とアメリカから入ってきた。日本も「...changed quite markedly from one thing into another」と言えるのではないか。寄稿するにあたり、戦争が女性たちに与えた影響、戦後のハプニングがどういう道をたどって女性の発展に貢献したか、日本とアメリカの違ったアプローチを、この時代を歩んだ著者自身の体験も含めて調べてみた。今日の女性は私どもが若いころには夢にも見ない自由、権利を持っているが、その自由、権利に対する姿勢は、良し悪しは別として、日本とアメリカとは根本的に違うと思う。2千年以上の歴史を持つ島国、和を大事にする国日本、戦争で始まって三百年にもならない若い国、個人の権利を大事にする大国アメリカ、お互いに学ぶことば多い。