著者
中分 遥 五十里 翔吾 EMILY Burdett 佐藤 浩輔
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第37回 (2023) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1K5OS11b02, 2023 (Released:2023-07-10)

近年、接客ロボットの普及や大規模言語モデルを用いた対話モデルの躍進により、人間と、ロボットやAIなどといった人工主体との関わりが重要になっている。本発表では、こうした背景を受けロボットやAIに関連した道徳的問題、特にロボットに対する道徳的配慮に関する問題について、既存の知見ならびに発表者らが行ってきた実証的な心理学研究に基づいて考察する。具体的には、宗教や教育といった社会的ドメインでロボットを用いることに対する評価は年齢によって異なることを示す研究や、ロボットに対する道徳的な態度が宗教といった文化的背景に影響を受けることを示す研究を紹介する。これらの知見に基づき、人間とそれら人工主体からなる社会の将来像について議論する。