著者
黄 成湘 HUANG Chengxiang
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.19, pp.249-264, 2009-09

「名詞+格助詞+用言」の用言を名詞化して、ガ、ヲ、ニなどの格助詞を「の」に転じ、全体で名詞句を作ることを《「の」の代用による連用から連体への転換》という。本稿は日本語の深層格を再度まとめなおした上で、その深層格の角度から、どんな連用格が「の」の代用によって、連体関係に転換できるかを考察した。その結果、二種のガ格、四種のヲ格、二種のニ格、二種のデ格が「の」の代用で連体関係に転換できることがわかった。