著者
千森 幹子 Scott Clive Harvey John
出版者
帝京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、エコクリティシズムから、1850~1930年代に至る日英文学図像におけるanthropomorphic表象、特に植物や物など人間以外の存在である自然に、人間的な感覚や感情・意味を読み取り、擬人化あるいは生命を付与する表象、を文学・美術・社会・子ども観等から考察する学際研究であり、カルチュラルスタディーズである。本研究では、植物や物が、日英の子どもの挿絵と邦訳で、どのように擬人化され、変遷したのか、そこに埋め込まれたエコロジーに対する文化的意味を、創作の過程、日英の擬人化の歴史、技法から探り、西洋的価値体系における自然観と日本の自然観の位相、人間と自然の対立融合共生の位相を、検証した。