著者
HIROKO YOSHIDA KHOSHI NORIKOSHI TAKASHI KITAHARA KOICHIRO YOSHIHARA
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR ANIMAL PSYCHOLOGY
雑誌
動物心理学研究 (ISSN:09168419)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.88-99, 1992-03-25 (Released:2010-11-18)
参考文献数
31
被引用文献数
1

Four chimpanzee mother-infant pairs belonging to Tama Zoological Park were observed in order to see how this relationship develops. The main study run from August 1986 to December 1989. Each mother-infant pair was observed for 30 minutes once a week. All behavior patterns were recorded and analyzed.The data showed that the process of the chimpanzee infant's development of attachment resembled closely that of humans from the pre-attachment-phase to a goal-corrected-partnership (Bowlby's model 1969). Moreover, three or four-year-old chimpanzee infants seemed to have some conflict with their mother, because ambivalent behavior occurred at that time. Infants whimpered for their mother without cause for fear and soon after the mother held them, they left her and whimpered again. Such ambivalent behavior patterns towards the mother are often observed in human infants.
著者
吉田 博子 藤田 佳子 Hiroko YOSHIDA Yoshiko FUJITA
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 = Bulletin of Junior College of Shukutoku (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.131-143, 2007-02-25

近年の子ども・若い親・保育者志望学生を取り巻く生活文化環境を児童文化の視点から把握する目的のもとに、保育所における児童文化の現状(絵本・紙芝居・パネルシアター・テレビ)について保育者養成課程在学生(保育所実習を経ている学生)を対象に質問紙調査を行った。その結果、この4つの児童文化はどれも日常的な保育活動として活用されており、その方法、場面、子ども達の受け入れなどにそれぞれの違いや特徴が明らかになった。親世代が活字より映像を好む世代になるとともにテレビ・ビデオ利用への寛容度が増し、今後ますます子どもの生活に取り入れられ活用される児童文化になると予想される。現状でも各家庭でのテレビ・ビデオ視聴はきわめて早期から始まっており、視覚映像メディアが児童文化として利用される傾向が増大することはいまや否定できない潮流であろう。本来子どもたちは対面で接することにより安心感や暖かさ、居心地のよさを感じ、verbel-nonverbalのやりとりを通してコミュニケーション力、対人関係力、生きる力を学び高めていく。であれば子どもの生活や遊びの充実のためにも「対面文化」の重要性を見直し再認識することが肝要である。また、対面文化である絵本・紙芝居、パネルシアターを継承すべき対面文化として子どもの心に届く児童文化として与えられる表現力・技術力・支援力を持つ保育者の養成が求められる。さらに、親世代・保育者・保育者志望学生の児童文化観・メディア観の育成、児童文化の媒介者としての自覚、児童文化環境づくりがますます重要になると考える。