著者
舟橋 宏代 Hiroyo FUNAHASHI 鈴鹿大学 Suzuka Universitiy
出版者
鈴鹿大学
雑誌
鈴鹿大学紀要Campana = Suzuka University journal (ISSN:21896984)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.63-77, 2016-03-10

大学において高次のアクティブラーニングを実現し、学習者が深い学びを得るためには、「話す」「書く」という、言語産出技能が備わっていなければならない。日本語を母語としない外国人学生の場合、「読む」「書く」という受動的な言語技能は大学入学までに習得しているが、言語産出の技能は十分でない場合が多く、入学後の支援が必要である。本稿では、「話す」「書く」技能を習得するための日本語科目について、その教室活動と評価のしくみを概観する。これらは外国人学生の日本語運用能力を向上させるばかりではなく、大学のカリキュラムにおいて企図されるアクティブラーニングへのスキャフォールディングとして位置づけられるものである。