著者
川上 正浩 坂田 浩之 佐久田 祐子 奥田 亮 Masahiro KAWAKAMI Hiroyuki SAKATA Yuko SAKUTA Akira OKUDA
雑誌
大阪樟蔭女子大学
巻号頁・発行日
vol.7, pp.21-26, 2017-01-31

大学生活に対する充実感を感じるためには、学生の大学への帰属感が高まることが重要である(佐久田他,2008)。このため筆者らは、先輩が語るVTR や教員の対談を交えた、特定学科(心理学科)対象の帰属感高揚プログラム『心理学と私』を考案・実施し、その効果を検証してきた(川上他,2010, 2011, 2012a, 2012b)。そしてこのプログラムを、全学学生を対象としたプログラムに拡張し、全学対象帰属感高揚プログラム『大学と私』として考案・実施し、その効果を検証している。たとえば佐久田・奥田・川上・坂田(2014)は特定の学科の先輩が語るVTR(同学科VTR)と、同大学の先輩が語るVTR(同大学VTR)を用いた帰属感高揚プログラムを異なる年度に実施し、それぞれのプログラムに対する参加者の印象評定を調査した。その結果、いずれのVTR 刺激もおおむね変わらず効果をもつことが示された。これらの研究を踏まえ、筆者らはVTR を刷新するなど『大学と私』を改良した。本研究では、この改良した全学対象のプログラムと特定の学科を対象としたプログラムとを、その前後の帰属感や大学生活充実度の変化の観点から比較した。その結果、改良された全学プログラムは、特定学科対象プログラムと同等の帰属感、大学生活充実度高揚の効果を持つことが示された。
著者
川上 正浩 小城 英子 坂田 浩之 Masahiro KAWAKAMI Eiko KOSHIRO Hiroyuki SAKATA
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-25, 2009-01-31

心霊現象や占い,宇宙人・UFO. 超能力など,現在の科学ではその存在や効果が立証されない が人々に信じられていることのある現象を総括して"不思議現象"と呼ぶ。本研究では,代表的な不思 議現象(血液型による性格診断,宇宙人の存在,超能力の存在,占い,霊の存在,神仏の存在)を取 り上げ,それらを信奉する,あるいは信奉しない理由について検討することを目的とした。それぞれ の対象について,信奉を「はしリか「いいえ」かの 2 件法にて尋ね,これに続いて,その理由を自由記 述にて求めた。大学生 161 名の信奉あるいは非信奉の理由として挙げられた語句をテキストマイニン グを用いて分析し,信奉者と非信奉者との違い,特lこ依拠するメディアの差異について考察した。Paranormal phenomenon is defined as unusual experiences that lack a scientific expla­ nation and are believed in by some people. TFhuhe purpose of this study was to investigate the reasons why university students believe in paranormal phenomenon. Six phenomena: "ABO Blood -Groups Typology","Existence of extraterrestriallife","Existence of super­ natural power","Fortunetelling","Existence of spiritual entities", and "The gods and Buddha",were selected and participants were asked to respond whether they believe it or not that phenomenon,and provide the reason in free format.Hundred and sixty 一 one university students were participated in this questionnaire study. Using text-mining procedure,free description data was analyzed. The results showed that there were some differences between believers and non-believers. The results were discussed in the light of difference of media they referred in believing paranormal phenomena.
著者
川上 正浩 坂田 浩之 Masahiro KAWAKAMI Hiroyuki SAKATA
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.6, 2016-01-31

全項目を対象に因子分析を繰り返し、10 因子解 (73 項目:表1)を採用した。第1 因子はメディアで 喧伝される不思議現象に対する懐疑である"懐疑"因 子、第2 因子は神仏や霊の存在を信奉する"スピリチュ アリティ信奉"因子、第3 因子は不思議現象を楽しむ 態度である"娯楽的享受"因子、第4 因子は占いやお まじないを嗜好する"占い・呪術嗜好性"因子、第5 因子は自ら知覚する社会的現実を根拠に宇宙人や霊の 存在を否定する"社会的現実を根拠とした否定"因子、 第6 因子は霊体験の有無を表す"霊体験"因子、第7 因子は血液型性格判断に端を発する社会的問題を危惧 する"血液型性格判断に対する批判"因子、第8 因子 は事件の件数等の事実に基づき、霊や霊能力の存在を 否定する"事件の頻度を根拠とした否定"因子、第9 因子は不思議現象に対する恐怖である"恐怖"因子、 第10 因子は問題の原因を前世に帰属することに対す る否定的な"前世帰属に対する否定"因子であると解 釈された。以上の10 因子は、旧尺度の6 下位尺度に、 社会的現実を根拠とした否定、血液型性格判断に対す る批判、事件の頻度を根拠とした否定、前世帰属に対 する否定の4 下位尺度を加えたものであると解釈でき る。 *この研究は、日本心理学会第79 回大会において発 表された。
著者
川上 正浩 小城 英子 坂田 浩之 Masahiro KAWAKAMI Eiko KOSHIRO Hiroyuki SAKATA
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.7, pp.57-65, 2008-01-31

川上・小城・坂田 (2007a) は,現代大学生における科学に対するイメージを自由記述によっ て収集し,テキストマイニング手法を用いて分析した。その結果,現代大学生の科学イメージは,実 験をしたり,宇宙について調べたり,勉学したりするものであり,そこに有用性を感じる一方でロマ ンをも感じていること,また先進性や力動性といった進歩するイメージを抱いていることが示された。 本研究では,川上他 (2007a) の自由記述データをもとに,科学続・自然観を測定する尺度を構成す ることを目的とする。大学生 316 名を対象とした質問紙調査の結果から,現代大学生の科学観・自然 観を構成する因子として,癒す自然,未来を築く科学,脅威を与える科学,保護を求める自然,人智 を超えた自然,脅威を与える自然の 6 つの因子が抽出された。癒す自然、得点については性差が認めら れ,男性よりも女性で得点が高いことが示された。Kawakami,Koshiro, & Sakata (2007a) collected university students' view of science with a free description questionnaire and analyzed them with Text Mining Technique. As a result,it was shown that university students' view of science was to conduct experi­ ments,to examine space, and to study, to be both romanticism and utility,and to had advancing image as progressive and dynamism. The purpose of this study was to con­ struct a scale for university students' view of science and nature,based on the free descri­ ption data of Kawakami et al. (2007a).Three hundred and sixteen university students were participated in a questionnaire survey. The responses were analyzed by factor analysis,and as a result six factors were extracted: "healing nature","future-promising science","threatening science","nature beyond human control","nature to be conserved",and "threatening nature". The results also showed the sexual difference on the score of "healing nature",that is, the scores were higher in woman than in men