著者
Masao IMAMURA Isao NIIYA Hiroshi IIJIMA
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
Food Hygiene and Safety Science (Shokuhin Eiseigaku Zasshi) (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.249-254, 1965-06-05 (Released:2010-03-01)
参考文献数
12

乳成分の定量法および添加量の実情を調査するためマーガリン76種, 天然バター4種を入手し, 乳固形分, 糖, タンパク, リン, カルシウムの定量を行なったところ, およそつぎの結果を得た.1) 糖はベルトラン法, タンパクはミクロケルダール法, リンはリンバナドモリブデン酸法およびカルシウムはEDTAによるキレート滴定法より定量を行なった.2) ほとんどの家庭用マーガリンにはかなりの乳成分が添加してあり最高は乳固形分2.75%であった. 平均値でみると家庭用 (カートン) 1.036%, ついで学校給食用, 付マーガリンの順で簡易包装, 業務用は0.325%および0.371%であった.3) 糖とタンパクの比率は乳成分の少ないほどレシチンによる影響があり, 付マーガリンにいたっては平均値で糖0.178%に対してタンパク0.272%とむしろ多い.4) リンおよびカルシウムは乳固形分の量に応じて検出され, 最高はそれぞれ294.6, 360.4ppmであった. しかしリンはレシチン等からも検出されるのでタンパク同様かなりバランスのくずれたものも見うけられる. その点カルシウムはほとんど乳成分のみに由来するとみられ, それを正確に測定することによって正当な乳成分の添加の場合においては乳成分の添加量を知ることができる.5) 試料中とくに大豆粉乳または乳糖を加えたもの, レシチンを比較的多く使用されたものがあり, 糖タンパク, リン, カルシウムの量に著しくバランスのくずれたものがあった.