著者
山岡 正和 田中 章夫 RAHAYU Wuryaningsih Sri HERNANDEZ Carmelita Lacap JAMILAH
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.502-507, 1988
被引用文献数
1

アブラヤシの葉,パーム原油,ファイバー及び空果房の糖脂質を同定定量した。糖脂質の同定には,主にTLCのR<SUB><I>f</I></SUB>値と1-ナフトールや過塩素酸による呈色反応を利用した。定量はデンシトメータで行った。アブラヤシの葉の主な糖脂質はアシルステリルグリコシド,モノガラクトシルジグリセリド,ステリルグリコシド(SG),セレブロシド,ジガラクトシルジグリセリド及びスルホキノボシルジグリセリド(SQDG)であった。一方,パーム原油には,SGとSQDGは存在せず,またファイバーと空果房にはSQDGが存在しなかった。<BR>アブラヤシの葉とパーム原油の各糖脂質の脂肪酸組成についても検討した。飽和脂肪酸ではいずれの糖脂質もパルミチン酸が主であった。不飽和脂肪酸ではアブラヤシの葉ではリノレン酸が多いのに比べ,パーム原油ではオレイン酸が多い点に特徴があった。