著者
趙 智英 Ji young Cho
出版者
同志社大学国文学会
雑誌
同志社国文学 = Doshisha Kokubungaku (ISSN:03898717)
巻号頁・発行日
no.92, pp.91-104, 2020-03-20

本稿では『宇治拾遺物語』の中に描かれた女性を巡って考察を行った。まず、本説話集における女性を意味する用例調査を行い、様々な女性の描かれ方を検討した。その結果、第4話の「よしなき人」である妻や、第76話のなま女房、第30話、第48話の老女などに対し、『宇治拾遺物語』の編著者は責めたり、冷笑したり、蔑んだりせず、宗教的な信仰とは異なる、登場人物の純粋さを理解した描き方をしているという傾向を明らかにした。본 논문은 『우지슈이모노가타리』속에 그려진 여성에 대해 고찰하였다.먼저,본 설화집에 나타난 여성을 의미하는 용례 조사를 통해, 다양한 여성이 그려진 설화에 대해서 분석했다. 그 결과, 제4화의 'よしなき' 아내, 제76화의 なま女房, 제30화, 제48화의 늙은 여인에 대해, 『우지슈이모노가타리』의 편저자가 비난을 하거나 냉소적인 태도는 볼 수 없으며, 종교적 신앙과는 다른 등장 인물의 순수한 믿음을 이해하는 태도로 여성을 그려낸 것임을 알 수 있었다.廣田收教授退職記念号
著者
趙 智英 Ji young Cho
出版者
同志社大学国文学会
雑誌
同志社国文学 (ISSN:03898717)
巻号頁・発行日
no.85, pp.38-53, 2016-12

本稿では『宇治拾遺物語』において夢がどのように用いられているかという問題を明らかにするための基礎作業として、『宇治拾遺物語』に登場する夢を類型分類し、考察を行った。まず『宇治拾遺物語』における夢に関する研究の現状を概観し、問題点と課題を確認した。次に、『宇治拾遺物語』独自の説話に表れた夢について考察を行った。そして、『宇治拾遺物語』に出てくる夢説話をストーリー展開における夢のあり方を基準に五つの類型に分類した。