- 著者
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高本 條治
Joji Takamoto
- 出版者
- 上越教育大学
- 雑誌
- 上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.2, pp.405-419, 1996-03
ウナギ料理を注文する際に使われるとされる「ばくはウナギだ。」という文(いわゆる「ウナギ文」)について,前稿(高本1995b)を承けて論述する。本稿では,まず,前稿に引き続き,先行研究がどのようなパラフレーズを行っているかをまとめ,それを分類整理する。次に,「ウナギ文」発話の解釈のポイントが,デフォルト解釈がキャンセルされることによって引き起こされる推論にあるという主張を行い,「ウナギ文」発話の解釈記録形式との関連を論じる。最後に,「ウナギ文」の先行研究に「過剰な文法化」が見られることを指摘する。