著者
中西 一弘 Kazuhiro NAKANISHI 淑徳大学短期大学部こども学科 Shukutoku University Junior College
出版者
淑徳大学短期大学部紀要委員会
雑誌
淑徳大学短期大学部研究紀要 = Shukutoku University Junior College bulletin (ISSN:21887438)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.165-179, 2015-02-25

「小学校学習指導要領」ではマット運動における「側方倒立回転」の練習方法について,「支持での川跳び」「腕立て横跳び越し」などの運動を「側方倒立回転」へ発展させる予備的な運動として紹介している。これらの運動では,「またぎ越す」ように行うことにより「踏み切り足」と「振り上げ足」の区別が出現してくる。一方,近年「縦向き立ち」からの「片足踏み切りによる倒立」を練習した後で倒立にひねりを加えることにより「側方倒立回転」を習得する練習方法が体操競技関係者から提唱されている。この場合,倒立を練習する時点で「踏み切り足」と「振り上げ足」が決定する。以上のように,それぞれの「側方倒立回転」の練習方法には,「踏み切り足」と「振り上げ足」の決定に影響する異なる要因が存在するものと考えられる。本研究では,この2種類の方法で「側方倒立回転」を練習し,「踏み切り足」「振り上げ足」の決定に関して,練習方法と「側性」との関係性を明らかにした。