著者
吉川 肇子 Kikkawa Toshiko
出版者
江戸川大学
雑誌
Informatio : 江戸川大学の情報教育と環境 = Informatio
巻号頁・発行日
vol.20, pp.3-4, 2023-03-30

本稿では,教育におけるゲームの活用について述べた.まず,ゲーミング・シミュレーションという分野の簡単な定義を紹介した上で,教育的活用について検討した.ゲームによって学べることについては多様であるものの,本稿では,主に正解を学ぶこと,問題の構造を学ぶこと,問題意識の共有,感情体験について紹介した.次いで,ゲームで学ぶことの利点を3 点紹介する.それらは,自己効力感を持てる学習ツールであること,問題の構造が学べること,ゲームを作って学ぶことができることである.他方,ゲームが教育現場に導入されるにつれ,その学習効果に対する誤解も少なからず生まれているようにも思われる.それらのいくつかについて取りあげることによって,なぜゲームを教育に活用することが意義のあることなのかについて検討した.その鍵となるのは,「ゲームの勝利条件」であって,これを精査することが,より効果的なゲームの活用につながる.
著者
Sawada Manabu Aizaki Hideo Sato Kazuo Kikkawa Toshiko
出版者
Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告 = Research bulletin of Obihiro University (ISSN:13485261)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.44-52, 2009-10

The purpose of this paper was to verify the stability of consumers' evaluations of food safety by conducting the identical choice experiments questionnaire survey at the same site two different times. The two surveys, measuring the consumers' evaluations of beef derived from cattle fed in accordance with improved food safety measures were conducted in January 2003 (n = 83) and March 2004 (n = 369) in Kiyota ward of Sapporo city in Hokkaido, Japan. A comparison of the results of the two surveys suggests that social issues related to the choice experiment questions can significantly influence the consumers' inferred values for food safety on the basis of the questions.本稿の目的は,同一の選択実験を同一地域の異なる2時点で行い,食品安全性に関する消費者評価の安定性を検討することである。北海道札幌市清田区の住民を対象に,食品安全性に配慮して生産された牛肉の消費者評価を求める調査を2003年(n=83)と2004年(n=369)に実施した。両調査データを分析したところ,選択実験の質問に関連する社会事象の発生が,選択実験による食品安全性の消費者評価に影響を与えることが示唆された。