著者
LEE Eunjin 山本 早里 西川 潔
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.175, 2012 (Released:2012-06-11)

本研究の目的は、都市景観要素としての屋外広告物デザインに求められる条件を探り、その現状の特徴を明らかにすることである。そのために、アジア都市の東京・ソウル・シンガポール・香港の中心商業地域を対象に、現在施行されている屋外広告物関連の法律や条例、ガイドラインなど及び広告物実態の現地調査を行った。その結果、屋外広告物に求められる条件として「秩序」「自由・個性的な表現」「調和」「アイデンティティ」のキーワードが取りあげられた。東京の銀座では「調和」「自由・個性的な表現」の方が高く求められ、ソウル鐘路通りでは「秩序」「調和」「アイデンティティ」が他の都市に比べ高く求められるが、「自由・個性的な表現」は相対的に低い現状の特徴が分かった。シンガポールは4つのキーワードがバランスを取っている特徴の事例としてあげられる。香港の九龍では「自由・個性的な表現」の方が他の都市に比べてももっとも高く求められ、相対的に「調和」の方はもっとも低い現状の特徴が分かった。