著者
山本 早里 西川 潔
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.67, 2011 (Released:2011-06-15)

前報に引き続き、シェアード・スペースの理念と方法を把握し、日本において実現可能かどうか検討することを目的とし、本報では、欧米で展開されている多様な事例と、日本で始めてシェアード・スペースを実施した事例について現地調査を行った結果を示した。調査対象地はオランダのOudehaske、Drachten、ドイツのBohmte、ベルギーのOstende、イギリスのLondon、Brighton、Ashford、アメリカのSeattle、San Francisco、日本の京都である。調査の結果、舗装の方法、交通の誘導方法、ストリートファニチャなど、それぞれにおいて多様な手法が用いられていることが分かった。国も都市も規模も異なるため一様には比較できないが、標識が撤去または削減がなされていることは共通しており、歩行者・自動車・自転車ともに共存していることが明らかになった。
著者
西川 潔 山本 早里
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.66, 2011 (Released:2011-06-15)

シェアード・スペースは、道路を安全で人間主体の空間に改修するために標識をはじめ信号や路上マーキングを撤去するものであり、従来のサイン計画とは逆転の発想である。サインによる直接的な規制や指示を行うのではなく、メタサインともいうべき環境や景観、利用者どうしの連携が人のジェントルな行動を促すと考えた、シェアード・スペースの考案者モンダーマンの視点は、高次のサイン計画であるウェイ・ファインディング・デザインに通じる。本研究の目的は、シェアード・スペースの理念と方法を把握し、日本において実現可能かどうか検討することである。本報では、シェアード・スペースの概念、ボンエルフまたはリビング・ストリートとの相違、ドイツ・ボームテでの試行、ハンス・モンダーマンの経歴を論じた。
著者
山本 早里 西川 潔
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.72-77, 2013-03-30 (Released:2017-10-27)
参考文献数
9

公共サインはその重要性が認識され、整備がなされるようになってきているが、都心部では様々なサインが林立し、乱雑な景観が問題になっている。本研究はこのような都市における公共サインがおかれている現状、問題点を明らかにし、その解決策を提案し、モデル地区で実際にサインを設置し、ヒアリング調査によって検証した。ケーススタディとして東京都文京区を対象とし、現状調査を行った。結果、3,394個のサインが設置されていた。特に問題としてあげられるのが、数種のサインが隣接して設置されており、情報の重複がみられ、かつ景観を阻害していることであった。解決策として近接するサインの集約を図る新しいサインシステムを計画し、モデル地区を設定し計5カ所においてサインを設置し、集約された既設サインは撤去した。現状サイン2基を1基にするなど、情報量を確保しつつ好ましい景観を創出することができた。ヒアリング調査を136人に行ったところ、肯定的な回答を得ることができた。
著者
西川 潔 堀田 千絵 馬野 範雄 宮野 安治
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.3-10, 2019 (Released:2019-08-05)

The aim of this study was to find the main learning ability in teaching practice at elementary school. Especially, considered the previous research, we focused on the claim advanced by the school teachers, compared to more reports toward students or university educators. We conducted the mail-in survey and asked the elementary school teachers to answer the two type’s questions. The first question was consisted of eighteen learning contents in teaching practice. As a second question, we asked them to write to-be-learned contents in teaching practice freely apart from the first question. As a result, the five hundred-twenty nine valid answers were obtained. Eighteen items by first question consisted of 5 factors: (1) school management; (2) class management; (3) lesson practice abilities; (4) the understanding for special need education; (5) the qualifications as a teacher. All these factors had a high degree of internal consistency for Cronbach’s alpha reliability for the scale. Moreover, the independence of categories was rated as the most significant learning content. Furthermore, in free descriptions, it seemed that thirty-two percent of teachers insisted on the significance of the positivity and motivation for learning. Our findings corresponded to previous studies for each type of school. For future direction, we need to examine how to cultivate the abilities as an acceptable member of society during a four-year university education.
著者
LEE Eunjin 山本 早里 西川 潔
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.175, 2012 (Released:2012-06-11)

本研究の目的は、都市景観要素としての屋外広告物デザインに求められる条件を探り、その現状の特徴を明らかにすることである。そのために、アジア都市の東京・ソウル・シンガポール・香港の中心商業地域を対象に、現在施行されている屋外広告物関連の法律や条例、ガイドラインなど及び広告物実態の現地調査を行った。その結果、屋外広告物に求められる条件として「秩序」「自由・個性的な表現」「調和」「アイデンティティ」のキーワードが取りあげられた。東京の銀座では「調和」「自由・個性的な表現」の方が高く求められ、ソウル鐘路通りでは「秩序」「調和」「アイデンティティ」が他の都市に比べ高く求められるが、「自由・個性的な表現」は相対的に低い現状の特徴が分かった。シンガポールは4つのキーワードがバランスを取っている特徴の事例としてあげられる。香港の九龍では「自由・個性的な表現」の方が他の都市に比べてももっとも高く求められ、相対的に「調和」の方はもっとも低い現状の特徴が分かった。
著者
西川 潔 北澤 千秋
出版者
日経ホーム出版社
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.288, pp.76-78, 2007-01

ネット関連企業の株価がさえません。日本でネットビジネスが本格的に始まったのは10年前の'96年です。この10年を振り返ると、'97〜'98年ごろは業績が黒字にもなっていない企業が信じられないような株価でどんどん上場しました。しかしその数年後にはいくら何でも株価が高過ぎるという反省と、米国でのインターネットバブルの崩壊などがあって大暴落が起こりました
著者
大脇 康弘 西川 潔
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 第IV部門 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.167-180, 2014-02-28

学校組織開発論の中で佐古秀一教授が構築した「学校の内発的改善力を高める学校組織開発論」を取り上げ,その理論構成と実践展開を考察した。佐古教授は学校組織の個業化を縮減し,学校の内発的改善力を高めることを課題とし,教員の自律性を高めると共に学校の協働化を促進していくことをめざす。その方略として,教員が実態認識→課題生成→実践展開というサイクルを個人レベルで辿ると共に集団レベルで共有し連携していくことが必要であるとして,学校の組織形態として,コア・システムとプロセス・ファシリテート・チームを提起する。 この学校組織開発論は,理論モデルを実践で活用して,理論の再構成を行う中で構築されている。理論と実践が往還する中で,日本の学校文化に即した理論構築に取り組んでいる意義は大きい。しかし,教員の同僚性・協働性を軸にした組織開発であり,確かなミドルリーダーの存在を前提とした組織開発論であるため,学校組織の統制化はその個業化を縮減することへと限定されており,校長の役割も制約的である。The purpose of this article is to explicate the significance and problems on theory of organizational development in schools by Professor Hidekazu Sako at Naruto University of Education. Sako's Theory is focused on enhancing spontaneous improvement in school to develop organizational development. The principles of organizing school is based on teacher's collaboration for reducing individualization and restricting managing control in school. His theory of organizational development is applied to school management practice in several elementary schools and junior high schools. The effectiveness of his theory were verified and categorized into the following three types. Type 1 : school organizational development for enhancing collaboration in phase of education practice, Type 2 : school organizational development for producing practical problems or goals, Type 3 : school organizational development for producing value oriented goals. The characteristics and problems of Sako's theory of organizational development are discussed in theory building and practical reflection. In conclusion, his theory is build in linking theory model and school practice, the core system and the process facilitate team system are placed as key functions for school improvement originally. However, his theory is based on teacher's collegiality for reducing isolation tendency among teachers, the role of principal is restricted in switching on school improvement.
著者
西川 潔 森 優子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.45, pp.212-213, 1998-10-30

The object of this research is to consider appropriate Japanese standards on printing and copy editing styles. For that, we search under typographical signs on the printing : novels and newspapers in the Meiji period. The results of the search are following : We collected 26 kinds of punctuational patterns first. And, we collected about 100 kinds of typographical signs except punctuational marks. we also collected rrLany kinds of various ways to use them. As the result, we recognized that there are some effective or attractive examples of typographical signs on the printings in the Meiji period .
著者
森 優子 西川 潔
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.45, pp.210-211, 1998-10-30

The purpose of this research is to confirm a history of Japanese typographical signs and to comprehend its total image since the Meiji period. In this paper the authors survey the texts in the editorial handbooks, literatures and encyclopedias, and to classify the usage of punctuational marks, symbols, arranging and tabulating them in chronological order. These procedures may show that the influence of the Western punctuations and their usage appear variously changed the Japanese way of using them in the printing books.
著者
西川 潔
出版者
日経BP社
雑誌
日経ネットビジネス (ISSN:13450328)
巻号頁・発行日
no.57, pp.198-201, 2000-04

新規のネットビジネスを次々と立ち上げ、軌道に乗せては、事業売却またはスピンオフする。「ふ化器」としての役割を果たしながら、自らも利益を上げるネット・インキュベーターの先駆けであり、ビットバレーの生みの親でもある男のフロンティア精神に迫る。(文中敬称略) 1999年4月、ネットビジネス業界が1つのニュースに揺れた。