著者
井上 昂治 Lala Divesh 河原 達也
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会 93回 (2021/11) (ISSN:09185682)
巻号頁・発行日
pp.155-160, 2021-11-20 (Released:2021-11-20)

音声対話システムがユーザとの関係性を構築・維持するためには、ユーザに対して共感を示すことが重要である。共感を示すためのふるまいとして笑いに着目するが、適切なタイミングで適切な笑いを生成することは高度な対話理解を要する。そこで、本研究ではユーザが先行して笑った場面に限定し、そこでシステムも笑う「共有笑い」の生成に取り組む。提案システムは、(1)ユーザの笑いの検出、(2)システムによる共有笑いの有無の予測、(3)システムの笑いの種類の選択、これら3つのモジュールで構成される。各モジュールの入力は先行するユーザ発話の音響特徴である。著者らが収録したお見合い対話データを用いて各モジュールのモデルを学習した。特に、(2)共有笑いの有無の予測では、ベースライン(ランダム)よりも高い精度で予測できることを確認した。