著者
神谷 昌史 戸塚 麻子 Masashi Kamiya Asako Totsuka
出版者
滋賀文教短期大学
雑誌
滋賀文教短期大学紀要 (ISSN:09126759)
巻号頁・発行日
no.22, pp.1-14, 2020-03

『興亜』は日中戦争下の華北において華北交通社員会が発行していた雑誌である。華北交通は一九三九年四月に設立された日本占領下華北の交通運輸会社であり、その社員会の機関誌である『興亜』は、華北交通という「国策会社」について理解する上で資するところが大きい。中国人に対する宣撫・宣伝についての記事や文学・文化関係記事など、多様な誌面構成となっており、社員達は使命感を駆り立てられたのである。本稿は創刊後一年の記事細目とともに、同誌について解題を試みる。
著者
神谷 昌史 Masashi Kamiya
出版者
滋賀文教短期大学
雑誌
滋賀文教短期大学紀要 (ISSN:09126759)
巻号頁・発行日
no.21, pp.1-21, 2019-03

『東亜新報』は一九三九年七月から一九四五年の日本の敗戦まで、中国北京などで発行されていた日本語新聞である。これまでまとまった研究が存在しない同紙について、編集局の主要人物に着目し、様々な史料を用いてその来歴などをとりまとめる。取り上げる関係者は、社長であった徳光衣城、「東亜新報の三羽ガラズ」と称された佐々木金之助・高木健夫・石川輝、論説委員であった高木冨五郎・長谷川光太郎、済南支社の編集局長・支社長を務めた竹内順三郎、外交部長や天津支社編集局長を歴任した栗原一夫の八名である。