著者
今津 遼也 Moudhak Fatima 寺門 修
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.241, 2019 (Released:2019-11-20)

昆布の非可食部は産業廃棄物として大量に廃棄される。本研究では、昆布の主要な非食用部分である仮根を用いて水溶液中の金属イオンのバッチ式吸着試験を行った。昆布粉末の粒度依存性を調べたところ、粒径が小さいほど吸着平衡に速やかに到達することが分かった。吸着機構を比較検討するために、3種類の金属を種々の温度とイオン濃度で調べた。銅イオンは他の金属イオンよりも吸着量が多く、温度依存性は明確にみられないことがわかった。一方、ニッケルおよびコバルトイオンの吸着量は高温で減少した。20℃における吸着等温線を測定し、銅イオンの吸着量が多いことを確かめた。この要因は依然明らかでないが、昆布に含まれるアルギン酸との錯形成の差によるものと考えられる。