著者
Narrog Heiko
出版者
国立国語研究所
雑誌
日本語科学
巻号頁・発行日
no.4, pp.7-30, 1998-10

北海道大学現代日本語の動詞の活用・派生体系にどのような語形を含めるべきか,そしてその語形はどのような構造をもつかについては様々な説がある。本稿では,実現された形態にもとづき,特定の理論的枠組みに依存しない,かつ誰もが検証可能と思われる方法を用いて,動詞の活用・派生体系の分析を試み,そこから「活用語尾」と「活用語幹を派生する接尾辞」が活用・派生の中心的な要素であると結論づける。また,連続動詞や複合動詞は,活用・派生体系には直接属さないが,その周辺にあるものとして位置づけられる。この活用語形の構造分析は多くの文法理論で使用できると考える。最後に,同じ方法を他言語の動詞の形態分析に応用し,動詞形態の比較をおこなう。