著者
S. Twomey T. Cocks
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.583-592, 1982 (Released:2007-10-19)
参考文献数
16
被引用文献数
59 67

近赤外領域では,水と氷は弱い吸収を示し,雲の波長別反射率は雲粒の平均粒径に依存する。したがって,もし雲の光学的厚さがわかれば,雲の反射率測定は雲の微物理的情報をもたらし,雲の微物理構造の遠隔測定法となりうると考えられる。この論文では,分光反射率と同時に,粒径と雲水量の直接測定がなされた雲に対し,反射スペクトルの実測値と計算値の比較を行なった。その結果は,未だ解決出来ない不一致を示し,遠隔測定を試みるに至つていない。