著者
T Guthmann
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

当研究は現代日本における最大の国家主義政治圧力団体である日本会議に注目した。結果、一部の市民の間に流れている国家主義的な心情を詳細に分析することができた。また、日本会議国会議員懇談会の役員の取材を通じて「保守」と言われる政治家の国家主義的な心情も測ることができた。併せて、日本会議と活動している幾つかの新興宗教の動機及び国家主義的な信念も明らかになった。加えて、日本会議を初め日本の政治右翼にとって、宗教的な要素を抜きにした国家主義的活動は有り得ないという結論にも至った。総じて海外との比較を通じて現代日本政治ナショナリズムの特色及び普遍性について新しい説を提供することができたと思われる。