著者
辻中 豊 TSUJINAKA Yutaka
出版者
第一法規
雑誌
55年体制前期の政党政治
巻号頁・発行日
vol.3, pp.463-516, 2003-12-25

はじめに 465一 戦後日本の政治と団体時期区分 4651 団体基礎構造調査(JIGS調査1997年)からみた時期区分 4692 事業所統計からみた時期区分 471二 各時期における団体と政治 4741 戦後復興期(1945~57年頃) 4742 高度成長(工業)期(1957~75年頃) 4763 ポスト工業化期(1975~96年頃) 4794 システム転換期(1996年以降) 482三 利益団体の現状と経済団体・労働団体の変容 4861 利益団体の現状 4862 経済団体 4873 労働団体 489四 政党と利益団体・圧力団体の交換関係 : 1980年代の政治団体、政治献金、利益代表議員 4931 政治団体 : ダミー 4942 政治献金 : 政治化の広がりと退潮 4953 利益代表議員 501五 利益団体の影響力 : 1970~80年代 503六 政党と利益団体・圧力団体の接触と支持関係 : 政権交代のインパクト 5061 圧力団体レベルでの政党接触と支持 : 政権交代のインパクト 5072 草の根レベル団体での政党接触と支持 : 政権交代のインパクト 5123 政党関係における中央の圧力団体と草の根団体 515七 結論 : 日本における政党と利益団体・圧力団体 516
著者
辻中 豊 李 政煕 廉 載鎬 TSUJINAKA Yutaka LEE Chung-Hee YEOM Jaeho
出版者
木鐸社
雑誌
レヴァイアサン (ISSN:13438166)
巻号頁・発行日
no.23, pp.18-49, 1998-10

無作為抽出法による日韓国体調査と日米韓の事業所統計等の詳細な比較分析によって、一九八七年以後の韓国の政治体制と市民社会の位相を浮き彫りにする。九〇年代の市民団体の爆発的増加、団体多元性の進展は、いかなる変容を韓国社会にもたらしたのか。
著者
TSUJINAKA Yutaka
出版者
Graduate School of Humanities and Social Sciences, University of Tsukuba
雑誌
Inter Faculty (ISSN:18848575)
巻号頁・発行日
vol.1, 2010

In considering civil society and social capital in Japan, we cannot neglect the traditions from pre-modern times which have given Japan its thick layer of voluntary associational activities and a history of human relationships with society based on trust. However, the concept of civil society proper was quite alien in Japan until the 1990s, when civil society began to play a major role in fiscal concerns and the globalization of society. The social capital of present-day Japan is quite difficult to measure in a concrete, comparative manner. However, Japan continues to aim at a high degree of publicness and social capital in civil society. As a whole, social capital, with its potential in neighborhood associations and NPOs as well as rich developmental associations, can presumably maintain its status. In the future, we can expect to see new policies and new associations that follow and maintain this path even under the new progressive regime of 2009.日本の市民社会や社会関係資本を考える時、前近代からの長い伝統を無視して考えることはできない。日本には様々に絡み合った自発的な集団活動があり、社会と人間が信頼とともに紬合う歴史がある。しかし市民社会という概念は1990年代まで日本に根づくことはなかった。ネットワーク、信頼、互酬性で把握される社会関係資本を、日本において、比較社会的に具体的に把握するのも容易ではない。しかし、自治会やNPOに見られる社会関係資本は相当のレベルを維持している。日本の市民社会は公共性の高いレベルと社会関係資本を維持し、またそのことで政府への負荷を減らしている。これからの社会を展望すれば、確かに、2009年夏の総選挙によって誕生した革新政権によって、その力点は変わり、また新しい政策や集団が生まれると予想できるが、市民社会のこうした性格自体は不変であると予想できる。