著者
根來 孝明 Takaaki Negoro
出版者
同志社大学
巻号頁・発行日
2022-03-03

書の歴史において、その正統性の頂点に位置付けられるのは東晋の王羲之(303?〜361?)である。彼の書は現存しないとされ、後世の人々は、拓本などの複製を通して王羲之の書を学んできた。本稿の目的は、各時代の人々が思い描く王羲之の書、すなわち書聖・王羲之の像(イメージ)がどのようなものかを、造形分析を通して明らかにし、その変遷を考察することである。