著者
澤村 大輔 Tha KhinKhin 境 信哉
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

外傷性脳損傷では持続的な高次脳機能障害,特に認知制御機能である注意機能とワーキングメモリの低下をきたすが報告されている.近年では,外傷性脳損傷後高次脳機能障害に対するリハビリテーションの成果が報告されているが,慢性期における報告は少なく,特に重症度に応じた効果については十分なエビデンスが集積されていない.重症度に応じたトレーンングの有用性を明らかにすることは,臨床における効果的な治療実践,また対象者自身のセルフマネージメントにおいて重要な情報となる.本研究では慢性期外傷性脳損傷患者を対象に認知制御機能に焦点を当てたトレーニングの効果を重症度別で証明することで標準的な治療としての確立を目指す.
著者
Tha KhinKhin 寺坂 俊介 工藤 與亮 山本 徹
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

電流の流れやすさを示す指標である導電率は、体内臓器や組織系によって値が異なる。導電率を非侵襲的に測定できれば異なる組織の区別が可能となり、病的状態での組織系の予測診断の補助が期待できる。本研究は、脳MRIによる非侵襲的導電率イメージングを開発し、この方法による頭蓋内構造の導電率測定の正確性を明らかにすることを目的とした。脳MRIによる非侵襲的導電率測定法の正確性、非侵襲的導電率測定の有用性等について検討した。脳MRIによる非侵襲的導電率測定の再現性の高さ、電極を用いての組織の導電率測定結果との一致率の良さ、神経芽腫をより悪性度の低い神経膠腫から区別できること、等が示された。