著者
Tomoko KOBAYAKAWA
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
JOURNAL OF THE BREWING SOCIETY OF JAPAN (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.106, no.2, pp.81-89, 2011 (Released:2016-06-14)
参考文献数
27

淡口醤油は国内醤油の15%を占めるに過ぎないが,調理素材の色や味を生かし,だし風味を生かすので,特にうす味嗜好の関西地方で使用されている。著者は濃口醤油より淡口醤油の方が,塩味の閾値は低く,かつおだしや昆布だし風味の閾値も低く,さらに淡口醤油とかつおだしとの併用により塩味が増強されることを官能評価より明らかにし,調理に淡口醤油を使用することは,目的とする塩味に調節し易く,だし風味を効かせた低塩料理につながることを示唆しているので,解説いただいた。