著者
戸田 常一 Tsunekazu Toda
出版者
安田女子大学
雑誌
安田女子大学紀要 = Journal of Yasuda Women's University (ISSN:02896494)
巻号頁・発行日
no.49, pp.259-270, 2021-02-28

新型コロナウイルスの我が国に流入して半年が過ぎた。ウイルスの感染拡大はわが国における様々な社会経済活動に大きな影響を及ぼした。政府や自治体は人の移動やイベント開業などの自粛を要請し、これにより旅行業、航空業、鉄道業、イベント関連業、宿泊・飲食業などは大きな打撃を受けた。なかでも中小規模の事業所の多い観光関連業界は深刻な事態に至っている。本稿は、検査や医療体制の限界から感染が拡大するリスクを「感染リスク」、企業倒産や失業などにより生活困窮者が生まれるリスクを「経済リスク」として捉え、これらのリスク発生と制御の視点から半年間の国内での対応を振り返って整理し、これをもとに感染リスクと経済リスクをともに視野においた観光分野のリスクマネジメントのあり方を考察する。