著者
Ullah Arshad 新井 俊彦
出版者
The Japanese Society of Fish Pathology
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.65-70, 1983
被引用文献数
9 56

病魚から分離されたEdwardsiella tarda株について,病原性に関与しうる生物活性の有無をしらべた。まず,付着性および細胞侵入性をしらべたが特異な活性を決定することはできなかった。ただ,菌体周囲にスライムを作る株の存在が確かめられた。また,すべての菌株は菌体から遊離しない溶血活性をもつことが見出されたが,大腸菌にみられるような腸管毒素や,タンパクやリン脂質を分解する酵素活性はみられなかった。しかし,これらの既知の活性とは別に,機能的に区別できる2つのウサギの皮膚に対し壊死毒性をもつ物質を細胞外に生産していることが見出された。これは,すべての分離株が共通に産生している唯一の強力な組織傷害性外毒素物質であるから,病原因子として働いている可能性が高い。