- 著者
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川上 慶士
大澤 純
原 隆浩
Xie Xing
- 雑誌
- マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2016, pp.714-721, 2016-07-06
スマートフォンの普及によって,ユーザの生活履歴を収集することが容易になってきている.しかし,センサを用いるだけでそれらのログを収集する既存研究では,意味的な情報を含む具体的な状況や,ユーザの主観的な状況に関する情報のような,高度なコンテキスト情報は得られないという欠点がある.そこで,筆者らの研究グループでは,スマートフォンの利用履歴と高度なコンテキスト情報を収集することを目的として,「こんてきすとモンスター」 というアプリケーションを運用している.このアプリケーションでは,ユーザに一定時間ごとに同伴者,活動,調子などの情報を選択形式で直接入力してもらうことで,ユーザの状態を表す,高度なコンテキストに関する情報を収集している.また,ゲーム要素を導入することで,ユーザの負担軽減を図っている.しかしこのゲーム自体は,ユーザの入力内容と独立して動作するため,ユーザが定期的に自身のコンテキストを正しく入力する意欲は大きくない.そこで本研究では,こんてきすとモンスターにユーザのコンテキスト情報をフィードバックするライフログ機能の導入を行い,約 1 年間に渡りユーザの動向を調査しライフログ機能の効果を検証した.その結果から,ライフログ機能を利用するタイミングに一定の傾向があり,ライフログ機能を利用する頻度が高いほど,こんてきすとモンスターを継続して利用する傾向があることが判明した.