著者
森内 安子 Yasuko Moriuchi
出版者
神戸女子短期大学
雑誌
神戸女子短期大学紀要論攷 = The Ronko (ISSN:09193650)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.27-33, 2012-03-01

果実に含まれているタンパク質分解酵素の活性法として,授業時間内に酵素を分離精製しないで測定できる方法を検討した結果,基質にカゼインを用いたペーパーディスク法か有効であることがわかった。 パインアップル,キウィフルーツの2種類の果実のタンパク質分解酵素の活性は,ゼラチンのゲル化方法の結果からゲル化に要する時間に差はあるものの,キウィフルーツのほうが早くゲル化した。これは,パインアップルは水分量が多いので粘性が低くなり,その酵素が動きやすくなったためではないかと考えられた。しかし,果汁の上澄み液を酵素試料に用いたペーパーディスク法の結果から,果汁の粘性にかかわらずパインアップルはキウィフルーツよりタンパク質分解酵素の活性が高いことが明らかとなった。