著者
倉光 雅巳 日高 吉隆 Masami KURAMITSU Yoshitaka HIDAKA
出版者
創価大学別科日本語研修課程
雑誌
創価大学別科紀要 (ISSN:09164561)
巻号頁・発行日
no.16, pp.49-65, 2004-01-01

学習者は、行為の授受表現「~てあげる/くれる」の文で、「~(人)に」を用いた誤用を犯すことが多い。初級教科書で「~てあげる/くれる」の文が限定された文型として提示されていることが、その一因と考えられる。「~てあげる/くれる」の文型は基本的に、「もとの文+~てあげる/くれる」と捉えることができる。この文型で提示すれぼ、「~(人)に」「~(人)を」「~(人)の」以外の助詞をとる文、さらには「~(人)+助詞」をとらない文まで、学習者が適格に作ることが可能になり、誤用を避けることが期待できる。