著者
Emma J McKenzie Yun-Peng Su Luisa Martinez-Pomares 隈本 洋介
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.14, no.79, pp.273-283, 2002-09-02 (Released:2010-01-05)
参考文献数
70
被引用文献数
10 10

マンノースレセプター (MR) は二種類のレクチン活性をもつ特徴的なバイファンクショナル分子である。N末端のシステインリッチ (CR) ドメインは内因性の酸性糖質を主に認識し、C型レクチンドメイン (CRD) は微生物などの表面糖鎖や、MRを介して体内から消失する分泌型の内因性糖タンパク質に結合する。本総説では、クリアランス (組織マクロファージ (Mφ) や洞様毛細血管の内皮に発現する場合)、抗原輸送 (樹状細胞(DC)上に発現する場合や可溶化型MRがリンパ組織へのターゲティングを介在する場合)、および細胞接着 (リンパ管内皮に発現する場合)におけるMRの役割を中心に、MRに関する生物学の最近の知見について取り上げる。