著者
Zhai Jing Robinson William H.
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.157-162, 1994-08-20
被引用文献数
1

雄のチャバネゴキブリを用い, 殺虫剤処理面から脚のふ節盤を通して致死量の薬剤を取り入れるのに要する時間と噴霧薬液滴の大きさ, 密度および薬剤の濃度の関係について調べた.ふ節盤への直接処理とガラス板に処理した薬液残渣の上を歩かせる間接処理を行なった.ふ節盤のガラス面への接触面積とガラス盤上でのゴキブリの移動速度を測定した.薬剤処理ガラス板からふ節への薬剤の移行量をゴキブリの1分間の移動距離, ふ節の接触面積, 平方センチメートル当りの薬剤量から計算で求めた.直接処理の結果から計算すると, 0.1%のcypermethrinを噴霧した場合, 50%のゴキブリが致死するためには感受性のVPI系で33滴, 抵抗性のRHA系で3174滴の残渣に触れなければならない.10μg/cm^2のcypermethrinを処理したガラス面でのKT_<50>はVPI系で5.4分, RHA系で15.6分であった.0.049μg/cm^2の処理面でのKT_<50>はVPI系では8.4分であったが, RHA系では24時間以上になった.