著者
アレバラ ティモ 舘 昭 Timo AARREVAARA by]TACHI Akira [translated
出版者
桜美林大学大学院大学アドミニストレーション研究科
雑誌
大学アドミニストレーション研究 (ISSN:2185968X)
巻号頁・発行日
no.1, pp.1-10, 2011

本論文は、フィンランドの大学システムに起きている変革を取り上げ、2010年から施行の新しい大学法における構造的な展開の、中心原理を明らかにすることを意図している。フィンランドは日本よりやや小さい国土に520万人の人口を持ち、高等教育機関には大学20校とポリテク29校がある。これまで大学はすべて国家行政の一部であったが、この改革によって公法による法人か私法による財団になる。主な資料としては2009年7月成立の大学法とその前文を使用し、分析枠組として起業家的大学の概念を用いている。この改革はフィンランドの大学に、起業家精神の促進と説明責任の向上による、運営文化の変革の機会を提供することになる。