著者
夏目漱石//〔著〕
出版者

漱石は松山、ついで熊本からたびたび句稿を東京の子規に送り、批評を求めた。これは明治29年9月25日のもの。子規が朱で二重丸、丸を付し、時に添削、巻末に「子規妄圏」と記す。子規は翌30年3月7日の新聞『日本』掲載の「明治二十九年の俳句界(廿一)」に、二重丸を付した句の大部分(12句)を含む漱石の俳句多数を掲げ、その特色を論じている。なお、漱石は29年4月に熊本の第五高等学校に赴任、6月に中根鏡子と結婚した。本句稿にも「内君の病を看護して」の詞書をもつ句がある。

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