- 著者
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〔土佐光元//原画〕
- 出版者
- 写
普通『酒飯論』の名で知られる室町時代の絵巻の模写。書名は表紙の墨書による。物語の内容は上戸と下戸、その中間で酒も飯も好む人物の3名が議論するというものだが、この模本には詞書はない。江戸時代以降の模本が十点以上残り、当館にも、『酒飯論』として別に2点所蔵する(請求記号<別7-565>、<ん-89>)が、展示本は、それらと比較すると絵の順序が異なる。また、<ん-89>本のほうが、細部を省略せず書き込んだ部分もみられる。本絵巻には料理、食事の場面が多いので、風俗史の資料としても利用されている。