- 著者
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緑亭川柳 編
- 出版者
- 山口屋藤兵衛
- 巻号頁・発行日
- 1844
緑亭川柳(5世川柳)編、歌川(橋本)貞秀画の異種百人一首。墨摺り。天保14年(1843)10月稿成、天保15年10月、江戸山口屋藤兵衛板、中本1冊。序、弘化2年(1845)正月、緑亭川柳。神功皇后御凱陣御船と、日本武尊と灯ともしの翁の口絵2図に、「軍器略抄」(武具の略解)を付載。百首の作者は、素戔嗚尊から常徳院義尚(足利義尚)まで、百人の武人を集めた。川柳の序に「近き昔の事は恐て是をのせず」とある。女性は巴女、白拍子静、伊賀局の3名のみ。作者ごとの上欄に、その略伝と、百首歌の由来などを記す。幕末期に盛行した異種百人一首の一つで、武家百人一首の系譜に属する。貞秀の絵は、とくに甲冑の精密な描写に意を注いでいる。(鈴木淳)(2017.2)