- 著者
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奥 忍
- 出版者
- 奈良教育大学教育研究所
- 雑誌
- 奈良教育大学教育研究所紀要 (ISSN:13404415)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, pp.1-9, 1988-03-01
明治以降、西洋音楽が公教育の中に積極的に取り入れられるようになり、日本人の音感覚は次第に西洋化された。本稿は、大正時代に西洋音楽がどのように受容されたか、即ち、移入された西洋音楽はどのように伝統的音感覚の影響を受け、変化したか、について、アメリカ起源の3つの流行歌の音高を測定し、音程・音律を分析することによって明らかにしようと試みたものである。対象となった流行歌は第一節の全ての音の音高が測定され、音程はセントで整理される。結果は調性感の視点から考察される。