著者
藤田 正
出版者
奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13476971)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.125-128, 2008-03-31

大学生の完全主義傾向と日常生活における学習課題の先延ばし行動との関係を明らかにするために、大学生119名を対象に、新完全主義尺度(「完全欲求」、 「高目標設定」、 「失敗過敏」、 「行動疑念」より構成)と学習課題先延ばし傾向尺度(「課題先延ばし」と「約束への遅延」より構成)を実施した。完全主義傾向と学習課題先延ばし行動の関係を調べるために両者の相関を検討した。その結果、 「課題先延ばし」と「約束への遅延」の両方で、 「失敗過敏」と「行動疑念」の間にのみそれぞれ正の有意な相関がみられた。これらの結果から、完全主義傾向を構成するすべての要因が学習課題先延ばし行動に関係するのではなく、 「失敗過敏」や「行動疑念」のような、どちらかといえば行動を抑制したり、不適応に結びつきやすい要因が関係することが明らかになった。

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別の論文では"ミスを過度に気にする傾向である「失敗過敏」や自分の行動に漠然とした疑いを持つ「行動疑念」"が、不安と行動の抑制を生み、それが先延ばしにつながると考察してます。これは私が悩んでた傾向に近い… 大学生の完全主義傾向と先延ばし行動の関係について https://t.co/xdjQtvHrMx

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