著者
林 衛
出版者
水曜社
巻号頁・発行日
pp.101-107, 2013-01-06

放射線リスクはどの程度のものなのか、リスク回避のための有効な手段はなにか、これら切実な疑問に対し誤解を与える説明が繰り返され、混乱が生じてしまった。4事故調のなかで、この問題に比較的深く踏みこめているのは、国会事故調だけであった。民間事故調は各論並記に留まっているため、混乱原因の解明ができていない。政府事故調の記述はリスクコミュニケーションの「失敗」に限られ、東電事故調では放射線リスクの問題が分析対象からはずれている。低線量被曝が健康に及ぼす影響について、日本政府は「世界標準」よりも放射線の「安全」を強調する防護施策をとった。そのために、政府や自治体の施策そのものに加え、施策に協力する専門家の言動に対する不信と反対論が強まった。

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ICRP「良識派」主張のポイント • 功利主義的倫理観(費用対便益論,ALARAの原則)への反省 • 個人の権利を重視した義務論的倫理観への転換 個人の防護の重視 • 単一線源からの一般公衆の最大線量として 年間0.3ミリSv • 無視できるレベルは年間10~30マイクロSv https://t.co/vLNgeM9Ss3
「ただちに健康への影響はありません」との枝野官房長官の記者会見発言は 政府によるリスクの評価や対処が楽観的かつ一方的に進められていくだろうと受け止めさせるものであった https://t.co/vLNgeM9Ss3
@MinoruRichfield µSvでまちがっていません。 https://t.co/dR2zPbiK1y 下記でも,佐々木康人氏が2007年勧告がでたころにアイソトープニュース誌連載で紹介した同勧告の背景となる考え方を紹介しています。参考になれば幸いです。 林 衛:放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D
@skull_ride @sivad 理解に参考になるのは,ICRP2007年勧告まとめの背景として, ・集団線量による功利主義的な被害軽視へのいましめ ・社会全体の防護から個人の防護へという義務論的倫理観採用 の二つがある旨,ICRP委員が説明しています。 参照ください→https://t.co/k644BAeNh5 https://t.co/4Kf0T4lneP
@onkapi @NPwrAGW @NATROM @ahare_asayaka @nagaya2013 現代の常識に従ってより安全な化学物質が製造,選択,利用,規制されるようになったいま,放射線被曝規制値は時代遅れ,「住むところがなくなるわ」と@onkapiさんが実感するくらい原発過酷事故はやっかいだともいえますね。 放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D
@onkapi @NPwrAGW @NATROM @ahare_asayaka @nagaya2013 放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D でまとめたとおり,チェルノブイリ事故後,ICRPのなかでも無視できる被曝量を化学物質一般と同等レベル以下としないと核開発は進められなくなると危機感を抱いたのか,個人の防護に重点を置くべきだと主張した人もいました。
@engeikana 園芸家さんにもご愛読いただけたようで。 林 衛:放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D 林 衛:東日本大地震・原発震災の教訓—志賀原発風下富山県の将来に向けて https://t.co/GdOg6Xpenb https://t.co/L6kLOtlSkW
@smaru_org 林 衛:放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D 林 衛:東日本大地震・原発震災の教訓—志賀原発風下富山県の将来に向けて https://t.co/GdOg6Xpenb そうですか。個々のツイートだけでなく,勉強しながらに書いてきた上のようなネット上の論考をご批判ください!
@namatyokoyaki @engeikana @miakiza20100906 林 衛:放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D で紹介したとおり,ICRP主委員会でクラーク委員長とともに1990年勧告改訂にあたってきた佐々木康人氏は,2007年勧告がでたときに,これからは個人の防護,義務論的倫理観の重視だ,それが新勧告のねらい・背景だと解説。
@ronja_yty 放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D ぜひダウンロードしてご覧ください。無料です。
クラーク委員長による「義務論的倫理観」への転換などの新しい考え方を日本からの委員として改訂にかかわった佐々木康人氏がアイソトープ協会誌で2007年勧告公表時に連載で紹介。下で私も紹介済。 放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D https://t.co/gSST7717HL
@kazooooya https://t.co/SKNhUuaqmn の流れです。https://t.co/UCI0byE281 ですが、当時は黄色っぽい背景で、左に表紙、右に林氏と並んで津田の名前もありました。今ない。。
2 2 https://t.co/stfcLDM026
2007年勧告に向けた議論で,功利主義・年1mSvでは済まない現実が具体的に想定。 林:放射線被曝情報の誤解と混乱は、なぜ生じたか? https://t.co/k644BAwo8D @NPwrAGW @TAKASHIMA724 @CordwainersCat @reemayufu
チェルノブイリ事故前から議論していた90年勧告は,事故の現実を横でみながら公表にいたったため,過酷事故の際にどうするのかの議論は,2000年ごろから始まったわけですが(https://t.co/k644BAwo8D),年1mSvは公衆被曝の線量限度。 https://t.co/a03Ean5Utr

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