著者
加戸 陽子 齋藤 公輔 Johannes Plan 眞田 敏
出版者
関西大学人権問題研究室
雑誌
関西大学人権問題研究室紀要 (ISSN:09119507)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.1-21, 2013-09-30

Aspergerが自閉的特徴に関する最初の報告を行った人物であるという認識は広まりつつある。本論文では、1930年代のオーストリアにおいて治療教育の拠点となり、Asperger自身も主任を務めたウィーン大学小児病院治療教育部門への、Michaelsによる視察の報告を中心にその取り組みを概観した。また、1938年のAspergerの講演論文中の自閉的精神病質と思われる1症例に関する記述部分を邦訳し、その臨床像の解釈を行った。さらに、米国で最初に自閉症に関する報告を行ったKannerの見解に対するAspergerの論文の影響についても論じた。

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