著者
羽山 徹彩 難波 英嗣 國藤 進
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J92-D, no.9, pp.1483-1494, 2009-09-01

近年の電子化プレゼンテーションの普及により,講義や会議などの多くの場面で電子的なプレゼンテーション資料(スライド)が利用され,蓄積されてきた.蓄積されたスライドデータは知識資源として膨大となりつつあるため,その高い利活用性が求められている.その有用な方法のひとつとして,レイアウトや視覚的効果など人間の理解を促すための有意な構造情報を利用することが挙げられる.しかしながら,そのような構造情報は,スライドデータの中で明確に定義されていないため,計算機で直接的に扱うことが困難である.そこで,本研究ではスライドに含まれる情報からその構造を抽出する手法を提案する.提案手法は,まずスライド上のオブジェクトを“タイトル”,“図”,“表”,“本文”,“装飾”といった機能的な属性の纏まりに組織化し,それら纏まりをトップダウン的に木構造へ組み上げる構造化を行う.評価実験では人手で作成した正解データをもとに,標準的な手法と比較することで,提案手法の有効性を確認した.

言及状況

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

収集済み URL リスト