著者
國藤 進 三浦 元喜 羽山 徹彩
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究課題では個人とグループのスムーズな創造的思考活動の移行を可能にするための知識創造支援環境を研究開発した.そのために,まず発散的思考支援機能と収束的思考支援機能を備えた知識創造支援環境を調査した.発散的思考および収束的思考の主要な技術としてはブレインストーミング支援ツール"Brain Writer"および手書きKJ法支援ツール"GKJ"がある.それらは創造的思考プロセスの個人とグループの両モードに対し,適用することができる.
著者
羽山 徹彩 難波 英嗣 國藤 進
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J92-D, no.9, pp.1483-1494, 2009-09-01

近年の電子化プレゼンテーションの普及により,講義や会議などの多くの場面で電子的なプレゼンテーション資料(スライド)が利用され,蓄積されてきた.蓄積されたスライドデータは知識資源として膨大となりつつあるため,その高い利活用性が求められている.その有用な方法のひとつとして,レイアウトや視覚的効果など人間の理解を促すための有意な構造情報を利用することが挙げられる.しかしながら,そのような構造情報は,スライドデータの中で明確に定義されていないため,計算機で直接的に扱うことが困難である.そこで,本研究ではスライドに含まれる情報からその構造を抽出する手法を提案する.提案手法は,まずスライド上のオブジェクトを“タイトル”,“図”,“表”,“本文”,“装飾”といった機能的な属性の纏まりに組織化し,それら纏まりをトップダウン的に木構造へ組み上げる構造化を行う.評価実験では人手で作成した正解データをもとに,標準的な手法と比較することで,提案手法の有効性を確認した.
著者
品田勇一 宮川大志 羽山徹彩
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.509-510, 2014-03-11

テレビ番組のダイジェクトはその内容を端的に伝えたり,視聴するかどうかの指標を与えたりするために有用であるものの,その作成には多くの労力や作成者の感性を要するため,その自動化が求められている.近年,テレビ番組を見ながら,実時間にその様子やコメントをTwitter投稿する人が増えてきた.そのような膨大なデータをもとに,テレビ番組の盛り上がりや要点を判断することができれば,我々はテレビ番組のダイジェクトを自動生成できると考えている.しかしながら,そのような観点でこれまでテレビ番組に関するTwitterを分析されておらず,利用可能かどうかも議論されてこなかった.そこで本発表ではテレビ番組のダイジェスト自動生成を実現するために,いくつかのテレビ番組に対しTwitter分析した結果について報告する.
著者
羽山 徹彩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.32, pp.79-85, 2014-05-15

本研究ではTwitterデータに基づいたテレビ番組のダイジェスト自動生成のために,ユーザ分類を適用した新たな方法を提案する.これまで,Twitterデータに用いたテレビ番組ダイジェスト生成に関する研究ではテレビ番組放送時間帯に行われたツイートの頻度時系列データを採取し,その盛り上がりの位置に注目したイベント同定手法が開発されてきた.しかしながら,従来手法ではテレビを視聴しながらTwitterするユーザの利用方法が異なるにも関わらず,それらユーザのツイートを一緒くたに扱っているため,イベント同定を困難にしていると思われる.そこで本研究ではTwitterの利用方法に基づきユーザを分類し,ユーザグループごとにイベントの同定,およびそのイベントの内容を把握するための単語クラスタの検出を行う際に,適切なグループデータを採用する手法を開発した.そして,サッカー番組を対象に,提案手法の有用性を確認した.本研究の成果により,番組内のイベントに対し多様な観点から抽出可能にするような,より高精度なテレビ番組のダイジェスト自動生成の開発が可能となる.